ラットを使った実験では、毛乳頭を切り取った皮膚に普通の皮膚と毛乳頭細胞を植えて比べてみた結果、普通の皮膚では発毛しませんが、毛乳頭を植えた皮膚では発毛が見られました。培養した毛乳頭細胞も自然の毛乳頭と同じように発毛させる力があるということが分かったのです。糖尿病というのは細胞が糖を取り込めなくなる病気と考えられています。この実験により、毛乳頭には毛包を引き付ける遊走因子があるということがわかりました。まず、アメリカのハミルトン医師の説。そこで繁殖した細菌のために頭皮や毛根が炎症を起こし、それによって毛母が細胞分裂できなくなるのです。頭皮上の皮脂は空気や光で酸化し、脂肪酸に変わり炎症の原因になります。テストステロンは毛球だけでなく皮脂腺にも運ばれ、皮脂細胞の中にある5αリダクターゼによってより強力な男性ホルモンである5αDHTに変換され、5αDHTは皮脂腺細胞の増殖を促すといいます。これによって、毛乳頭が毛の成長を誘導するということが証明されたわけです。将来、人間の毛乳頭細胞が培養できるようになれば、毛髪の成長促進物質を分離し、その主成分を取り出せば発毛剤を生み出せるかもしれません。余分な皮脂や埃もたまり、空気の通りが悪くなります。過去、ブームになった養毛剤はいろいろありますが、その効果は果たして宣伝通りだったのでしょうか。
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