血中から細胞の中に糖を取り込ませることを手伝うインスリンというホルモンな中には亜鉛が含まれており、亜鉛が不足するとインスリンをつくることができません。そして、毛乳頭には毛包を誘導する作用も確かめられたのです。「こめかみの最も食い込んだ部分が、両耳と頭頂部を結ぶ線より3センチ手前のラインよりさらに食い込んでいたら進行が始まっている」毛乳頭に重要な役割をもつ幹細胞も、皮脂過剰によってダメージを与えられるといわれています。つまり、皮脂腺が肥大することにより、テストステロンを分解する5αリダクターゼを多くもつことになり、5αDHTも過剰生産となってしまい、DHTが毛母細胞の増殖を抑えてしまうことになるのです。これまで出ている育毛剤の種類は200〜300種あるともいわれていますが、ほとんどの商品は医薬品ではなく、医薬部外品として販売されています。また、人の毛から毛包を採取して、毛乳頭を除いた毛包(A)毛乳頭を含む毛包の二種類をそれぞれコレーゲンゲルの中で培養しながらその変化を観察した(B)という実験もありました。脱毛を気にする男性の中には、抜け毛が恐いからシャンプーは週に一回にしているという人がいます。毛乳頭の誘導因子を抽出して発毛剤ができるかといえば、発毛とは毛乳頭だけの作用だけではないし、ちゃんとした細長い髪になるための様々な要素の相互作用も必要と思われるため、今分かっている発毛のメカニズムにおいては無理だといわれています。アメリカのノーウッド医師は、2センチ手前とした方が臨床的には将来を予測しやすいと提唱しています。よく、抜け毛が恐くてシャンプーの回数を減らしているという人がいますが、実際はいつも頭皮を清潔に保った方が抜け毛予防につながるのです。そして、皮脂は頭皮全体を覆ってしまいます。
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